○多田野快投!小谷野躍動!稲葉激走!首位西武に先勝!
札幌ドーム18:00開始 観客数:23,323人
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
| 西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 0 |
| 日本ハム | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | X | 2 | 6 | 0 |
| ○勝利投手 | 多田野(6勝3負0S) | ||
| Sセーブ | MICHEAL(2勝0負18S) | ||
| ●敗戦投手 | 帆足(9勝3負0S) | ||
| 本塁打 | 日本ハム:小谷野2号(2回裏ソロ) |
多田野よく投げた!小谷野よく打った!稲葉よく走った!いまや「ルーキー」と呼ぶことに違和感すら感じるほどの貫録をマウンド上で見せる多田野が、老練な投球術で強力な西武打線を翻弄。ホームランに決勝タイムリー、さらにはファインプレーと、小谷野の好守にわたる大活躍もあり、直接対決の第一ラウンドをファイターズらしい接戦で制しました。
ファイターズ先発・多田野は西武とはこれが初対決。初見では打ちづらい変則フォームとクセ球。右の強打者の多い西武打線に対して、多田野の対右の被打率はダルビッシュをも凌駕する.133。ただでさえゲーム差が開きつつあるこの首位西武との直接対決。多田野の右腕とその投球術には大きな期待をかけていたのですが、見事その期待を遥かに超えた好投を見せてくれました。
初回、1死から2番の栗山に四球を与えますが、首位打者・中島を平凡なライトフライ、4番・ブラゼルもセカンドゴロと後続を討ち取り、無難な立ち上がりを見せると、その後2~4回はパーフェクト。5回におかわり君中村に、初安打となるセンター前ヒットを許しますが、続く後藤、細川を連続で空振り三振に斬ってとります。
昨日、力投のダルビッシュを援護できなかった打線ですが、今日も初回から2死一二塁のチャンスを逸してしまいます。
2回裏、先頭バッターは前の回にファウルフライを好捕している小谷野。カウント1-2からの3球目、インコースのストレート。力強いスイングから放たれた当たりは、ファイターズファンの待つレフトスタンドに飛び込みます。今季は長らく苦しんだ小谷野ですが、初ホームランが出たわずか3日後の第2号。ファイターズが1点を先制します。
しかし、その後金子誠のヒットと稀哲の四球で作った2死一二塁のチャンスでは、今日2番に抜擢された尾崎がセンターフライに倒れ、追加点を奪うことができません。
5回まで1安打ピッチングの多田野ですが、6回。先頭の9番・佐藤に二遊間を破られるセンター前ヒットで出塁を許すと、1番・片岡の送りバントでこの日初めて得点圏にランナーを背負います。2番・栗山はショートゴロに討ち取って2死。迎えるバッターは、西武打線で最も怖い中島。2ボールからの3球目、アウトローのスライダーをものの見事に右方向へ弾き返されます。打球はライト・稲葉の頭上を超えてフェンス最上段を直撃。二塁ランナーの佐藤が生還し、同点に追いつかれます。
しかし、同点に追いつかれた直後の6回裏。先頭の稲葉が負けじとライトフェンスに突き刺さるような当たりを放ちます。ライト・GG佐藤が好返球するも、稲葉は必死に走ってセカンドへスライディング。無死二塁のチャンスを迎えます。
5番・高橋信二はショートゴロに倒れ、打席には先ほどホームランを放っている小谷野。初球、低めに落ちるパームボールを振りぬいた当たりが、鋭いゴロとなって三遊間を抜けていきます。レフト・栗山がダッシュしてこれを捕球。サードコーチャー真喜志コーチの右腕がグルグル回る。稲葉は三塁を蹴って激走。栗山懸命の送球がわずかに逸れ、稲葉はキャッチャー・細川のタッチをかわしてホームへスライディング。主審の両手が広がる。セーフ!まだ臀部の故障が完全に癒えず、数日前には不自然な歩き方をしていた稲葉。その気迫溢れる走塁で、勝ち越し点をもぎ取ります。
勝ち越し点をもらった多田野は7回。3人の打者を全く危なげなく3人で仕留め、流れを相手に渡しません。球数も91球と少なかったので、8回も続投するかと思いましたが、ここでマウンドを降り、「勝利の方程式」へと繋ぎます。
このところ不安を感じさせるマウンドが続いている武田久ですが、やはり1点リードという痺れる場面では気合の入り方が違うのか、8回を片岡のヒット1本で無失点に抑えます。
そして9回はもちろん守護神・マイケルが登板。しかし、いきなり先頭の中島に四球を与えてしまいます。ここで迎えるのは4番・ブラゼル。1発出れば逆転という緊張の場面。スライダーを引っ掛けさせた当たりはファースト前へのゴロ。これを一塁手・小谷野が素早く取ってセカンドへ送球。それを受けた金子誠も不十分な態勢から一塁へ送球。ダブルプレーを完成させます。一歩間違えば野選となり、大きなピンチを招きかねないところで、キッチリ併殺を取る。「堅守ファイターズ」を象徴するようなシーンでした。
マイケルはその後、GG佐藤にヒットを許すものの、最後はおかわり君を空振り三振に仕留めて、接戦を締めくくりました。
多田野はこれでルーキー単独トップの6勝目。失点した6回以外は、二塁すら踏ませない天晴れなピッチングでした。
しかし、喜んでばかりもいられません。多田野の好投があったから勝てたものの、打線はわずかに6安打で2得点。しかも、6安打中4安打は稲葉と小谷野で、1~3番はノーヒットに終わりました。今日は得点圏にランナーを置いた場面で、のべ6人のバッターが打席に入りましたが、ヒットを放ったのは決勝タイムリーの小谷野だけ。相変わらずのチャンスでの勝負弱さは気がかりです。
今日の1勝で、まずは西武とのゲーム差を1つ縮めて3.5としました。残り2戦。最低でも1勝1敗、できれば3タテを狙いたいところ。しかし、驚いたのは明日の予告先発。ローテーション通り武田勝が来るものと思っていましたが、なんと今季一軍初登板の金沢と発表されました。金沢はファームで15試合に登板し、5勝6敗、防御率5.80、WHIP1.54という冴えない成績。21日にヤクルト戦に投げ、7回を4安打2四球2失点となかなかの好投を見せていますが、中4日と当番間隔が短くなることも不安材料の一つです。
しかも、相手投手は、もはやリーグに何人いるのかわからない「ハムキラー」の1人、岸。苦しいゲームになることは必至でしょうが、これを勝てば再び勢いを取り戻せそうな気もします。昨年、阪神から移籍して以来、まだこれといった働きのできていない金沢。この大事な場面でチームの救世主となることができるか?不安は胸に押し込めて、応援したいと思います。
