●ダルビッシュまさかの満塁被弾、165球の力投にも打撃陣奮わず痛い黒星
札幌ドーム18:01開始 観客数:27,825人
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
| ロッテ | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 5 | 11 | 0 |
| 日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 8 | 0 |
| ○勝利投手 | 大嶺(1勝2負0S) | ||
| Sセーブ | 荻野(3勝3負15S) | ||
| ●敗戦投手 | ダルビッシュ(11勝4負0S) | ||
| 本塁打 | ロッテ:橋本5号(4回表満塁) |
エース・ダルビッシュがまさかの満塁被弾。打線もエースの力投に応えることができず、非常に痛い敗戦となってしまいました。
両チームの明暗を分けたのは4回の攻防でした。ファイターズ先発のダルビッシュは、制球に苦しむものの3回まで1安打無失点。特にストレートのキレが素晴らしく、各打者のバットの上を気持ちいいように切り裂いていきます。
しかし、この4回。先頭の根元にフルカウントから四球を与えると、続く福浦には低めのストレートを上手くセンター前に弾き返されて無死一二塁。そして、4番・里崎の完全に打ち損ねた打球が、三塁線に転がって内野安打となり、無死満塁の大ピンチを背負ってしまいます。
ここでダルビッシュがシフトアップ。今季3本の満塁弾を放っている「満塁男」大松に対しては、150km台のストレートを3球続けて空振りの三振。昨日猛打賞と当たっている今江にも、5球ストレートを続けて空振りの三振に斬ってとります。
「凄い!さすがダル!これでイケる!」、ファイターズファンがダルビッシュの凄まじいまでの投球に酔いしれた直後、悪夢が待っていました。続くバッターは、今季ダルビッシュからホームランを放っている橋本。1ボールからの2球目は、この日最速の153km。コースはど真ん中でしたが、橋本のバットは空を切ります。カウント1-1。
ここまで10球ストレートを続けてきました。後の談話では、橋本はストレート一本に的を絞っていたそうです。11球目、鶴岡はアウトローにミットを構えますが、ダルビッシュの投じたストレートはインサイド低めへ。狙いすましたような鋭いスイングがこのボールを捉え、打球はファイターズファンの悲鳴と共に左中間スタンドに飛び込みます。
構えたところに行かなかったとはいえ、インローの非常に難しいボール。これをスタンドまで持っていった橋本のバッティングはもちろん見事でした。しかし、カーブ、スライダー、フォーク、カットボール、ここでのオプションは多彩にあったはずです。それまでのボールがあまりにも素晴らしく、面白いように空振りを取れていたのが、ストレートへの過信を生んだのでしょうか。変化球の制球に不安があったのかもしれません。バッテリーにとって、悔やまれる組み立てとなってしまいました。
その裏のファイターズの攻撃。ロッテ先発・大嶺の荒れ球ながらも力強い速球でグイグイ押してくるピッチングに3回までノーヒットに抑えられていたファイターズ打線。この回先頭、2番の工藤は詰まりながらもセンター前に落とし、チーム初ヒットで出塁します。続く賢介は四球を選んで無死一二塁。試合はまだ中盤。4点のビハインドとはいえ、ここで点差を詰めておけば、試合はまだまだわかりません。
ここで打席には昨日ブレーキになってしまった4番・稲葉。カウント1-2からの4球目、外角高めのストレートを見事に左に打ち返し、打球はレフトの頭上を襲います。しかし、レフト・大松がフェンスに背をつけながらこの打球をジャンピングキャッチ。飛び出していたセカンドランナー工藤は帰塁できずにダブルプレーとなってしまいます。
しかし、リプレイで見てみると、一度フェンスに当たったボールが大松のグラブに入っているのが明らかにわかります。ハーフウェイにいた工藤も、それが見えたから本塁に向かったのでしょう。これには当然、梨田監督が抗議に出ますが、もちろん判定が覆ることはなく、結局この回無得点に終わります。反撃の機運が高まっていたところだけに、「野球にミスジャッジは付き物」と割り切ってしまうには、後味の悪いシーンとなってしまいました。
その後ファイターズ打線は6回、ようやく稀哲のタイムリーツーベースと稲葉のセンター前タイムリーで2点を返し、その差を2点と詰め寄ります。
制球に苦しみ投球数の多かったダルビッシュは、6回を終わった時点ですでに116球を投げていました。ここで代わっていてもおかしくないくらいでしたが、7回も続投。そして、7回を投げ終わったときには137球。さすがにこれで交代だろうと思ったのですが、驚いたことにダルビッシュは8回のマウンドにも向かいます。
結果、このイニングに1点を失い、ダメ押しされる結果となったのですが、自ら志願して投げ続けるその姿からは、エースとしてのプライド、この1戦を最後にチームを離脱することに対しての責任感が、ひしひしと伝わってきました。
そんなダルビッシュの力投に応えたい打線ですが、7回に迎えた1死満塁のチャンスも、代わったベテラン・小宮山の老獪なピッチングの前に、稀哲、工藤が討ち取られて無得点。続く8回にも、2死から連打で一二塁としますが、ボッツの放った左中間への大飛球も、センター早川の超ファインプレーに阻まれて、得点することができませんでした。
結局、8安打を放ち、4四球を貰いながらも、奪った得点はわずかに2。意地でマウンドを守り続けるエースの姿に、応えることはできませんでした。
スレッジの離脱と同時に、打線は再び低迷期に突入してしまったようですね。大場から9点を奪った13日のソフトバンク戦以降は、9試合で平均2.2得点。4点以上奪った試合はわずか1試合のみです。ヒットはそこそこ出ているのですが、とにかくチャンスで打てません。
さて、明日からはその差4.5ゲームと開いてしまった首位・西武との3連戦です。これ以上ゲーム差が離れてしまうと、さすがに厳しくなってしまいます。打線の状況や、先発投手の調子、これまでの相性を考えても、非常に厳しい戦いになるとは思いますが、ナインは今日のダルビッシュの姿を胸に刻んで、奮闘してもらいたいですね。
