●ダルビッシュ一発に泣く、今季3度目の完投負け
札幌ドーム18:01開始 観客数:35,298人
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
| 巨人 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 2 |
| 日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7 | 1 |
| ○勝利投手 | 野間口(2勝3負0S) | ||
| Sセーブ | クルーン(1勝1負18S) | ||
| ●敗戦投手 | ダルビッシュ(6勝3負0S) | ||
| 本塁打 | 巨人:ラミレス18号(6回表ソロ) |
舞台は札幌ドーム。相手は巨人。ファイターズの先発はエース・ダルビッシュ。巨人の先発は、ここまでわずか1勝、防御率5.71の野間口。負けるわけにはいかない。また、負けるはずがないゲームでした。
しかも、相手は「どうぞ、勝ってください」と言わんばかりにミスを連発。送りバント失敗が2つ、スクイズ失敗、エラーが2つ、さらに振り逃げになる暴投が2つ。
しかし、結果は0-1。打撃陣は何度もチャンスを作りながらも拙攻を繰り返し、巨人の投手リレーの前に零封。好投のダルビッシュをまたも見殺しにしてしまう結果となりました。
先発のダルビッシュは久しぶりに素晴らしいピッチングを披露してくれました。やや、ストレートの制球に苦しんだものの、スローカーブやアウトコースへのスライダーを有効に使い、巨人打線に付け入るスキを与えませんでした。ここ数試合は苦しい投球が続いていたのですが、開幕当初の姿を完全に取り戻したと言っていいでしょう。
惜しむらくはラミレスに投げたあの一球のみ。しかも、その一球ですら、悪いボールではありませんでした。アウトローにコントロールされた149kmのストレート。並の打者であれば、振り遅れてファウルか、力負けしてライトフライでしょう。しかし、絶好調のラミレスにとっては、そのボールですら「甘かった」。あとボール一個分低ければ・・・
しかし、やられたままで終わらないのがダルビッシュ。8回表、1死一二塁のピンチで再び打席にはラミレス。1ボールから、3球続けて外角のスライダーを振らせて空振り三振に斬ってとります。キッチリ借りは返しました。
ダルビッシュは9回を堂々と投げきり、5安打1失点と文句のつけようのない内容。しかし、味方の援護が全くなく、3敗目を喫してしまいました。
これでダルビッシュの今季通算成績は6勝3敗。ここまで完投しながらも勝ち星が付いてないゲームが5試合もあり、内容的にはもう二桁勝っていてもおかしくないところなのですが。もう、気の毒としか言いようがありませんね。
好投のダルビッシュを援護したかった打線ですが、「これでもか!」というほど拙攻の繰り返し。2回以降は毎回ランナーを出し、得点圏にランナーを進めたことも6度。それでもホームにはあと一歩届きませんでした。
ポイントになったのは、先制された直後、6回裏の攻撃。マウンドにはこの回から2番手の左腕・山口が上がっていました。先頭の賢介が、ショート・坂本のエラーで出塁すると、稲葉三振の後、スレッジの打席で賢介が二盗に成功。さらにスレッジがセンター前に弾き返し、1死一三塁、大きなチャンスを迎えます。
ここで打席には小谷野。1打席目にも1死三塁のチャンスで打席が回ってきて、見逃し三振に倒れています。カウント1-1からの3球目。ここでベンチのサインはなんとスクイズ。山口が投球モーションに入ると同時に、サードランナーの賢介がスタート!小谷野は外角低めのストレートをバットに当てるも、ボールは真下で跳ねてキャッチャーの目の前へ。賢介はホームを目前にして憤死。そして、キャッチャー・阿部はすぐさま一塁に送球。最悪のダブルプレーとなってしまいます。
前の打席でも1死一塁の場面から送りバントをさせたように、ベンチは小谷野のバットを信頼していなかったのでしょう。打率は1割台、第一打席では見逃し三振。まあ、その気持ちはわかります。しかし、今年の小谷野は得点圏打率4割と、際立つ勝負強さを持っています。小谷野は決してバントが上手い選手ではありません。それでも、ベンチは小谷野の勝負強さよりも、スクイズに賭けました。
バッテリーは全くの無警戒でしたし、スクイズのサインを出したのは作戦として間違いではなかったと思います。もし、ここで小谷野がスクイズを決めていれば、同点になってなおもランナー二塁。一気に流れがファイターズに押し寄せていたかもしれません。もちろん、どちらが正解という答えはないでしょう。しかし、この采配、このプレーが、結局ゲームの行方を決定付けるポイントとなってしまいました。
その後、7回は1死から鶴岡が振り逃げで出塁するも、怪我から復帰の糸井がゲッツー。8回にも、代わった藤田から賢介が四球を選ぶも、続く稲葉が倒れて得点を挙げることができません。
そして、9回裏。マウンドには巨人の守護神・クルーンがあがります。先頭は今日3安打のスレッジ。クルーンの初球、156kmのストレートを鋭いスイングで見事に弾き返すも、ファースト・小笠原の好捕に阻まれて、1アウト。続くバッターは代打・直人。カウント1-2からのアウトコース・157kmのストレートを上手く左に持っていきますが、打球が伸びすぎてレフトフライ。2アウト。
そして、3人目のバッターは三木。カウント2-1と追い込まれてからの4球目、ワンバウンドのフォークに三木のバットは空を切ります。しかし、このボールをキャッチャー・加藤が後逸。三木は振り逃げで一塁へ。首の皮一枚繋がります。そして、続く代打・小田。先日の東京ドームでは最後のバッターになっている小田ですが、ここはアウトコースのストレートを三遊間に流し打ち。2死一二塁とチャンスを広げます。
一打同点、長打が出ればサヨナラの場面で、打席には糸井。クルーンの速球にも振り負けないパワーを持っているバッター。ファイターズファンの期待が集まります。しかし、糸井はカウント1-1から、明らかなボールとなるフォークを2球続けて空振りして三振。結局、最後までファイターズの選手がホームを踏むことはありませんでした。
稀哲、信二を欠きながらも、一時は交流戦のチーム打率首位に立つなど、好調だった打撃陣ですが、5月10日以来久しぶりの零封を喫してしまいました。7安打を放ったものの、そのうち3安打はスレッジ、2安打は鶴岡で、打線としての繋がりを欠きました。ここまでいい働きをしてきた紺田・高口、好調スレッジの後を打つ小谷野・坪井がノーヒットだったのが痛かったですね。
さて、残念なことに、これで巨人には3連敗。今年の交流戦、対巨人の負け越しが決定してしまいました。どのゲームも接戦でしたし、非常に悔しい思いをしているファンも多いでしょうね。
パリーグ首位の西武も敗れて、ゲーム差4は変わらなかったのですが、交流戦首位の阪神とのゲーム差は2に開いてしまいました。いろんな意味で、痛い今日の敗戦です。しかし、明日の先発は、ここまで登板した5試合、チームは全勝している「不敗神話」の持ち主、多田野。緩急自在の巧みな投球術で、ファイターズに勝利をもたらしてくれることを期待します。
