●スウィーニー2発に沈む、中日戦全勝ならず
ナゴヤドーム15:01開始 観客数:38,247人
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
| 日本ハム | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 | 1 |
| 中日 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | X | 4 | 8 | 0 |
| ○勝利投手 | 川上(4勝3負0S) | ||
| Sセーブ | 岩瀬(1勝1負18S) | ||
| ●敗戦投手 | スウィーニー(5勝2負0S) | ||
| 本塁打 | 中日:ウッズ17号(6回裏ソロ)和田7号(6回裏ソロ)中村紀11号(8回裏2ラン) |
野球を見ていると、「嬉しい誤算」というものがよくあります。今シーズンのファイターズで一番の「嬉しい誤算」といえば、やはりスウィーニーの安定した働きでしょうね・・・と言ったら怒られるかな?
ここまで5勝1敗、防御率3.00という数字は、チームではエース・ダルビッシュに次ぐもの。シーズン当初は、先発6番手という立場で、先発予定のない週には中継ぎ登板もこなしていました。しかし、武田勝の離脱、光夫の不調というチーム事情の中で、着実に自分の仕事をこなしてきたスウィーニーは、今やローテーションの一角として、チームになくてはならない頼れる存在となっています。
今日はそのスウィーニーが先発。中日先発はエース・川上憲伸ですが、ファイターズにとって決して不利な戦いではないとは思っていました。そして、ゲームは中盤まで期待通りの展開となります。
ただ気がかりだったのは、今季通算9被本塁打、そして、ここまで5試合連続被弾と、重度の一発病を抱えているということでした。強打者がクリーンナップに並ぶ中日打線。ゲーム前には、「ソロホームラン2発までなら許容範囲」、なんて考えていたのですが、まさか本当にその通りになってしまうとは。
1点リードの6回裏。ここまで見事な制球力で中日打線を2安打無失点で抑えてきたスウィーニー。しかし、1死から中日の主砲・ウッズにバックスクリーン右へ特大のホームランを浴びてしまいます。そして、続く和田にも甘く入った変化球を完璧に捉えられ、左中間スタンドへと運ばれます。
5回までは甘い球がほとんどなかったスウィーニーですが、この二人に対しては変化球が高めに浮いてしまいました。あれほどの精密さを誇っていた制球が、この回、突然甘くなってしまった原因は、4回5回にあったように思います。
4回、先頭の井端の当たりは平凡なショートゴロ。これをショート・高口がファーストへ悪送球してしまいます。ランナーを背負ったスウィーニーは、コントロールが定まらず、その後二つの四球で2死満塁のピンチ。8番・英智をフルカウントからショートゴロに仕留め、なんとかこの回は無失点で抑えたものの、多くの球数を費やしてしまいます。
そして5回。川上の放った打球はライトへの大きなフライ。ライト・稲葉の守備範囲かと思われましたが、稲葉は打球を追うのを諦め、センター・紺田に任せるような形になってしまいます。紺田は俊足を飛ばすも一歩及ばず、これがツーベース。ここも、続く荒木はセンターフライで、飛び出していた川上は戻れずダブルプレー。なんとか事なきを得ます。
スウィーニーは回復力が高く、短い登板間隔でマウンドに上がれるのが強みなのですが、1つのゲーム中ではスタミナがあるとは言えず、100球前後で制球、球威ともに落ちてしまいます。二つの守備の乱れによって招いたピンチが、スウィーニーの体力と精神力を削り、中日の主軸と勝負する力を奪ってしまったのかもしれません。
大事な場面で逆転を許してしまったスウィーニーですが、6回を投げて2失点という内容だけ見るならば充分合格点。しかし、頻繁に発症する一発病は、なんとかしてもらいたいですね。そして、今日はなんと言っても相手が悪かった。
対日ハム戦全敗阻止の使命を背に、エースのプライドを賭けてマウンドにあがった川上憲伸。鬼気迫るような投球の前に、ファイターズ打線はねじ伏せられます。4回、1死二塁から、稲葉が少ない失投を見逃さずタイムリーツーベースを放ちますが、ファイターズの得点はこの1点だけ。
逆転を許した直後の7回表。昨日猛打賞の坪井が、内角低めの変化球を、「さすが坪井」と、うなるようなバッティングでライト線に運び、無死二塁のチャンスを作ります。7番、久々のスタメンの直人が、難しい高めのストレートをきっちり送りバント。1死三塁、犠牲フライでも同点というシーン。
ここで8番・鶴岡に代わって代打は小田。しかし、川上の気合の入ったストレートに空振り三振。さらに代打・三木。ここでも川上はストレートで押しまくり、最後はフルカウントから空振りの三振。マウンド上でガッツポーズを見せる川上憲伸。敵ながら天晴れ、この投球には脱帽するしかありませんね。
このままゲームが終わっていれば、「まあ仕方がない!これは相手を褒めるしかないだろう!」と、それほど悔いを残すような負け方にはならなかったのですが、問題は8回裏。
7回からマウンドに上がっていた星野が8回も続投。1死から前の打席にホームランを放っている和田に右中間を破られてランナー二塁。ここで打席には、通算350号ホームランに王手がかかっている中村紀。もう1点もやれない場面、一塁は空いている、次の打者は当たっていない李炳圭、しかもカウントは0-3。この場面で、バッテリーは何故かインコースのシュートで勝負。これが甘く入ったところを、中村紀の豪快なスウィングが捉え、メモリアルアーチが左中間スタンドに飛び込んでいきます。1対4。試合を完全に決定付ける一発です。やらずもがなの2点を与えてしまい、この敗戦も後味の悪いものとなってしまいましたね。
3年目の今年、初めての一軍登板を果たし、プロ初勝利も挙げた星野。開幕からずっとリリーフ陣の一角として働いてくれましたが、ここにきて3試合連続で被弾と、壁にぶつかっているようです。
川上憲伸の力の投球の前に屈服した打線ですが、紺田、高口の一二番コンビが今日も輝きを放ちました。紺田は1打席目、凡退はしたものの8球粘り、第3打席には絶妙過ぎるセーフティーバント。高口も最初の打席であわやホームランかというツーベースを放つと、第2打席にはセンター前へのクリーンヒットで出塁、先制のホームを踏みます。そして、第3打席では、課題だった送りバントもきっちりと決め、2番打者として100点満点と言っていい働きを見せてくれました。これからも期待したい二人ですね。
これで3カード連続で1勝1敗。交流戦の首位からも陥落していしまいましたが、現在のチーム状況を思えば、悪い結果ではないのでしょう。
しかし、今一番心配なのが、稲葉の状態です。5回裏、川上の放ったライトへの飛球。本来の稲葉ならば楽々追いついていてもおかしくない打球でした。もちろん、稲葉が気の抜いたプレーをするはずなどなく、どこかおかしいのは明らかです。やはり臀部の痛みはまだ癒えていなようですが、DHの使えないセリーグのホームゲーム、無理を押しての出場だったのでしょう。
稀哲、信二が欠けて、厳しいチーム状況。しかも、次のカードも横浜スタジアムでの横浜戦。DHは使えません。人一倍責任感の強い稲葉ですが、ここで無理して症状が悪化しないことを祈るばかりです。
