○緊急登板のスウィーニーが力投!稀哲決勝打!
千葉マリン13:00開始 観客数:30,021人
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
| 日本ハム | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 3 | 7 | 0 |
| ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 8 | 1 |
| ○勝利投手 | MICHEAL(1勝0負7S) | ||
| Sセーブ | |||
| ●敗戦投手 | シコースキー(1勝1負0S) | ||
| 本塁打 | 日本ハム:陽1号(7回表ソロ) |
楽天相手に3連敗を喫したファイターズを、試合前、衝撃が襲いました。今日先発予定だった武田勝が、ロッテの打撃練習中に飛んできた打球を左手に当てて負傷してしまったそうです・・・なんてこったい!
・チームは3連敗中
・しかも、打線は23イニング連続無得点
・さらに、相手投手は去年からレギュラーシーズンでは勝ったことのない成瀬
・そのうえ、先発予定の勝は負傷で登板できず
なんだかもう、試合が始まる前から涙目になりそうな絶望的な状況。しかし、この非常事態に「俺がマウンドに上がるぜ!」と男気を見せてくれたのがこの男、ブライアン・スウィーニーでした。
今季は先発に中継ぎにと、チーム事情に合わせて役割をこなし、昨年も先発投手が足りない苦しいところで、中3日でマウンドに上がるなど、献身的にチームに尽くす男が、この窮地で立ち上がったのです。
急遽先発のマウンドに上がることになったスウィーニー。初回いきなり、西岡のライト前ヒットと福浦への四球で、1死一二塁のピンチ。しかし、ここはズレータをショートフライ、大松をセカンドゴロに討ち取り、初回をゼロで切り抜けます。続く2回にも、2死一二塁で打席には西岡という場面を迎えますが、ここもなんとかレフトフライに討ち取り、先制点を与えません。
先発投手は、登板日から逆算して調整を重ねていくものですが、今日のスウィーニーは、試合開始2時間半前に決まったという突然の登板。そのためか、制球が全く定まらず、常にボールが先行する苦しい投球です。
一方のロッテ先発の成瀬ですが、こちらも今日は普段と様子が違います。いつもはイヤらしいほど抜群の制球力で、ポンポンと簡単にストライクを取ってくるのですが、今日はたびたびボールが先行します。しかも、2ストライクと追い込んでから何度もファウルで粘られたり、外野に大きなフライを飛ばされることも目立ちます。淡白が持ち味のファイターズ打線にこれだけ粘られるとは、よほどボールにキレがないのでしょう。
そして、3回表。いつもの成瀬にしては珍しいことに、先頭の鶴岡に四球を与えます。マックが送り、1死二塁でここのところ不調の稀哲がバッターボックスへ。稀哲は、外角低めのチェンジアップをうまく拾い、打球は左中間に落ちます。タイムリーツーベースヒット!実に26イニング振りの得点!しかも、あの成瀬から先制点を奪いました!
3回まで毎回ランナーを出し、今にも崩れ落ちそうな投球を続けてきたスウィーニーですが、4回には突然人が変わったようなピッチングを見せます。何故か急にキレを増したストレートを主体にグイグイ押し始め、6番オーティズ、7番橋本を、「ここしかない!」というような膝元へのストレートで、見逃し三振に斬って取ります。
しかし、5回。1死から、西岡、早川に連打を浴びて1死一三塁の大ピンチを迎えます。ここで打席には不調の3番福浦。2-2から外角低めのチェンジアップを打たせてサードへのファウルフライ。これで2死。そして、さらに不調の4番ズレータは、5球目のストレートを当たりそこねのピッチャーゴロ。スウィーニー、粘りのピッチングで、またも窮地をしのぎます。
一方の打線は、3回に1点は奪ったものの、どう見ても不調の成瀬をそれ以上攻めきれず、4回5回と三者凡退。6回には先頭の賢介がレフトオーバーのツーベースを放ちますが、後続の稲葉、信二、スレッジがあっさり倒れ、追加点を奪うことができません。今日の成瀬の調子であれば、早い段階に攻略できそうなものなのですが、さすがロッテのエースと言うべきか、さすが12球団最弱の打線と言うべきか。
しかし、7回。1死から、打席にはここまで14打席ヒットがなく、打率も1割を切ってしまった陽仲壽。2-2から外角へやや甘く入ったチェンジアップを強振。打った瞬間は外野フライかと思った当たりは、逆風のはずがグングン伸びて、なんと左中間スタンドへと飛び込みます!陽、プロ初ホームランです!まさかまさか、陽があの成瀬からホームランを打つとは思ってもみませんでした。ゴリのホームランといい、小田のサヨナラ弾といい、今年は驚きのホームランが本当に多いですね。
打たれるはずのない打者にホームランを浴びてしまい意気消沈したのか、成瀬は続く鶴岡にもレフト線へのツーベースを打たれます。ここで成瀬は降板。とうとう天敵をマウンドから引きずりおろしました。いつも完璧に近い投球を演じている成瀬ですが、昨年のクライマックスシリーズでも見せたように、一度崩れると脆い姿を露呈してしまうのでしょうか?
代わってマウンドに上がったルーキー伊藤の前に、後続は討ち取られてダメ押しとはなりませんでしたが、これで2点差。勝利が見えてきました。
粘投でロッテ打線をゼロに抑えたスウィーニーは6回までで降板。7回裏は建山がマウンドへ上がります。勝利の方程式への架け橋となる大事な役割。今江、西岡、早川と続くイヤな打順ですが、建山はここを見事に三者凡退で抑えます。ベテランが実にいい仕事をしてくれました。
そして8回裏にはもちろん武田久がマウンドへ。ここのところ、登板するたびにピンチを招いている久ですが、今日も3番福浦、4番ズレータに連打を浴び、無死一二塁と、劇場の幕を上げてしまいます。続く大松は、サードゴロゲッツーに討ち取り、ピンチを凌いだかに見えた久ですが、オーティズ、橋本に連続四球を与えてしまい、2死満塁と、一打同点の場面を招きます。ここでファイターズベンチは動き、久に代えて、マイケルをマウンドに送り出します。迎えるバッターはベニー。1-1からの3球目、マイケルは外角へ外れるスライダーを投じますが、ベニーはこれにうまく合わせて、ライト前へと弾き返します。二人のランナーが相次いで生還。極貧打線が成瀬からなんとか奪った2点が、スウィーニーが驚異的な粘りで守ってきた2点が、久-マイケルが打たれる「まさか」という形で返されてしまいました。
打線は救いようのないほどの惨状、先発の柱となる勝は離脱、そしてここまで磐石だった勝利の方程式までもが崩壊。一瞬目の前が真っ暗になりました。「うぅ、こんなことなら、最初から予定どおり成瀬に完封されてたほうがマシだった・・・・」、そんな思いが頭の中で渦巻きます。
しかし、ゲームはまだ振り出しにもどっただけ。この苦境にあっても、ファイターズナインは勝利への執念を見せてくれました。9回表、前の回からマウンドに登っているシコースキーに対して、先頭の鶴岡。2-3から3球ファウルで粘った後の9球目、150kmのストレートをセンター前に弾き返します。ここで9番マック金子。初球、バントを試みますが、これがファウル。しかし、このバント処理のためにダッシュしたシコースキーが、足を痛めたようで、ここで降板してしまいます。
急遽マウンドに上がったのは、左腕の川崎。突然の登板で、準備が不十分だったのか、川崎はマックに四球を与えてしまいます。無死一二塁と願ってもないチャンス!ここで打席には先制点をたたき出している稀哲。ここは当然、バントのケース。しかし初球、稀哲はバントの構えからヒッティングに切り替え、低めのストレートを強く叩きつけます。高く弾んだボールは、ショート西岡のグラブの先をかすめ、センター前へ!セカンドランナー代走の紺田がホームイン!勝ち越しのタイムリーです!今季これまで、打つ策打つ策が裏目に出ていたのですが、この大切な場面でバスターを選択するという賭けが大当たりしました。
そして9回裏は、もちろんマイケルが続投。1番から始まる好打順でしたが、西岡、早川を簡単に討ち取り、最後は代打里崎を空振りの三振。同点打を浴びてしまった汚名を、即返上する三者凡退で、ゲームを締めくくりました。
いやー、疲れる試合でした。これだけ悪条件が揃っている中で、よく勝利をものにできたな、というのが正直な感想です。前回の千葉では2度のサヨナラ負け。今日も同点に追いつかれたときには、「またもサヨナラ負けなのか?」と、覚悟していたのですが、相手投手のアクシデントに助けられながらも、執念で1点をもぎ取ってくれました。普段は「極貧」だったとしても、こういう大事な場面で、ナイン一丸となってがむしゃらに1点を掴み取る。これこそが、リーグ2連覇を果たしたファイターズの野球です。
今日は勝利を収めたものの、ファイターズにとって苦難の道はまだまだ続きそうです。武田勝は検査の結果、「左親指末節骨骨折」と診断されたそうで、戦線を離脱することとなってしまいました。復帰までには、少なくとも1ヶ月以上はかかるようです。勝は言うまでもなく、今季すでに3勝を挙げている、先発の柱の大事な1本。それが抜けてしまうのは、投手力が生命線のファイターズにとって大きな痛手です。
そして、今日は3点取りましたが、打線は相変わらず深刻な状態であることには変わりません。特に心配なのは中軸。稲葉は今日3度チャンスに打席に立ちながら、いずれも凡退と、昨年の神懸り的な勝負強さがすっかり息をひそめています。ようやく打撃上昇か?と思われたスレッジにも、この3試合ヒットが出ていません。惨状を極めていた下位打線も、今日は陽と鶴岡に当たりは出ましたが、9番のマックは最近5試合でわずか1安打。長打力を期待されてスタメンで起用された洋平も、成瀬に軽くひねられ2三振。まだまだ我慢の日々は続きそうです。
さて、明日の先発は、我らがエース、ダルビッシュ様。苦手としている屋外球場での、今季初登板となります。しかし、今季更なる進化を遂げたダル様には、屋外だろうがどこだろうが関係ありません。チームがこの逆境に陥っている今こそ、必ずや勝利をもたらしてくれることでしょう。
<今日よかったところ>
・スウィーニー、6回無失点の粘投!勝ち星がつかなかったのは本当に残念だけど、今日一番のヒーローは間違いなくブライアン、君だ!今日の投球には3勝分くらいの価値があるよ。
・稀哲、先制打!決勝打!やや調子を落とし気味で心配していたけど、今日は大きな仕事をしてくれた!
・陽、貴重な追加点となるプロ初本塁打。加えてサードの守備でもファインプレーを見せてくれた。チョンソはやればできる子。これをきっかけに開眼してほしい。
・建山、1イニングを三者凡退。2点リードの7回という大事な場面での好投。これは高く評価したい。
・鶴岡、2試合連続のマルチヒット。9回、粘った末に放ったヒットは、決勝点のきっかけとなる大きな一打。これからバットのほうでもどんどん投手を助けてやってくれ!

ジョーンズをクビにして、元オリックスのチャド・アレンか、元巨人のデーモン・ホリンズを獲るほうがいいと思います。