●光夫またも乱調、打線もわずか4安打で完敗
Kスタ宮城18:00開始 観客数:13,213人
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
| 日本ハム | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 0 |
| 楽天 | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | X | 6 | 10 | 0 |
| ○勝利投手 | 岩隈(4勝1負0S) | ||
| Sセーブ | |||
| ●敗戦投手 | 吉川(1勝4負0S) | ||
| 本塁打 | 楽天:リック2号(1回裏ソロ) |
昨年、先発陣が続々脱落するという苦しい台所事情の中、高卒ルーキーながら先発ローテーションの一角に抜擢された光夫。「この大事な時期に高卒ルーキーが先発か」という不安は、驚きと期待に変わった。キレのある直球と大きな落差のカーブを武器に、各チームの強打者相手にも臆することなく、堂々たるピッチングを見せた光夫は、このシーズン完封を含む4勝を挙げ、日本シリーズという大舞台の先発マウンドにも立った。ファイターズファンならば、誰もがその未来に胸を膨らませ、今季のさらなる飛躍を夢見たはずだ。
しかし、2年目の今年。二桁勝利さえ嘱望されたその左腕が、もがき苦しんでいる。
今日の試合。初回、4球で簡単に2死を取り、幸先のいいスタートを切ったかと思ったが、3番のリックに高めのストレートを狙い打ちされ、ライトスタンドへのソロホームラン。そして、このまま立ち直ることなく、2回以降も毎回ランナーを出し続ける。3回には先頭打者を四球で歩かせると、フェルナンデスにタイムリーを打たれ、5回にも先頭に四球を与えると、リック、フェルナンデスに連続タイムリーを浴びる。4回1/3を投げて、6安打6四球4失点と、散々な内容だった。
今シーズンこれが5回目の先発マウンドだけど、課題が全く克服できていない。一度下でしっかりと調整、というか修行し直すべきなのだろうが、チーム防御率6点台という鎌ヶ谷からは、代わって上げられそうな投手が全くいない。多田野、八木待ちということになるんだろうか。そうすると、光夫にはまだ先発のチャンスが与えられることも充分考えられる。これまでの投球内容を考えれば、とうにファームでもおかしくはなかった。チーム事情もあったにせよ、ここまで使ってもらえたのは、それだけ首脳陣も光夫に期待するところが大きかったからだろう。これだけ背信の投球を繰り返す若手投手に、何度もチャンスを与えられることは極めて稀である。もし、光夫にもう一度チャンスを与えられるのなら、そのことを肝に銘じ、自分の持てる全てをぶつけるつもりで投げてほしい。今でも僕は期待している。
その光夫に代わってマウンドに立ったのは、ここまで7試合中6試合に失点している坂元弥太郎。まだ5回で3点ビハインドという、普通に考えれば諦めるには早いシーンだけど、相手投手が岩隈ということを考えれば、限りなく敗戦処理に近い使われ方。しかし、ここで弥太郎は好投を見せる。2回2/3を無安打無失点。敗色濃厚な場面で、しかも3四死球を与えているので、手放しで褒めるわけにはいかないけれど、崖っぷちにまで追い込まれていた弥太郎にとって、挽回にきっかけとなる登板になればいいと思う。
そして8回には、一軍登録されたばかりの菊池が登板。ファームでも安定した投球をしているとは言い難かったのだけど、鎌ヶ谷投手陣の中では、まだまともな数字を残していたため、一軍に呼ばれたのだろう。しかし、消去法で選ばれた投手が通用するほど一軍の水は甘くなく、簡単に2死をとってから4連打で2点を奪われる。
中継ぎ投手陣のテコ入れを図り、菊池を上げたのだろうけど、投手陣に関しては中継ぎも含めて、現状でもう充分だろうと思う。チーム防御率2.74はリーグ1位。しかも、この数字も光夫と弥太郎が二人で大きく押し下げている。この二人を除けば投手の防御率は1点台になる。つまり、他の先発・リリーフは皆、非常に安定した成績を残しているということ。これ以上を求めるのは贅沢というものだろう。
言うまでもなく、問題は打率、得点共にチーム最下位の打線。1~5番までに当たりが出てきているのは明るい兆しだけど、6番以降が壊滅状態。スタメンで6~9番で起用された打者は、これで3試合ノーヒット。代わりにファームから上げようにも、そちらはさらにひどい惨状を呈している。
今日の試合に関しては、投手が防御率1位の岩隈ということで、1点とれるかどうかだと思っていた。先日札幌で見たときの岩隈と比べれば、球威、コントロール共に劣っていたとは思うし、4度も得点圏にランナーを進めることもできた。ラッキーなヒットが二つ重なり、スレッジの犠牲フライで1点は奪ったものの、終わってみればわずか4安打。戦前の予想通りの結果に終わる。
考えてみれば、楽天の先発は防御率リーグ1位の投手、対するファイターズの先発は防御率8点台。そして打線も、楽天は打率・得点共にリーグ1位、ファイターズはどちらも最下位。戦前のデータを見れば、これで勝てというほうが難しいのはわかりきっている。むしろ、こちらの最弱のカードに対して、相手はわざわざ最強のカードを切ってくれたのだから、3連戦ということを考えれば、むしろありがたかったのかもしれない。楽天の先発が、今日ドミンゴ、明日岩隈という組み合わせなら、ファイターズが連敗する能性は非常に高かったのだから。
リーグ最高の投手が、リーグ最弱の打線を抑え、防御率8点台の投手が、リーグ最強の打線の餌食になった。冷静に感情を抜きにして考えれば、当然の帰結としか言いようがない。しかし、僕たちファンは数字では計れない「何か」に希望を託し、光夫に打線に期待を寄せていた。結果は数字が示すとおりという残念なものに終わってしまったが、何も悲観することはない。いつもいつも数字通りの結果が出るわけではない。それが野球の面白いところなんだから。不利な状況での戦いを見なくてはならないことは、これから何度もあるだろう。小さな希望が大きな歓喜に変わる瞬間は、いつか必ず来る。
<今日よかったところ>
・弥太郎、2回2/3を無安打無失点。この投球を次回に繋げてくれ!
・稲葉、二塁打と三塁打でマルチヒット。打率3割もすぐ目の前だ!
・スレッジ、二塁打と犠牲フライ。岩隈からあわやホームランかというフェンス直撃のツーベース。「頼れる助っ人」と呼ばれる日ももうすぐだ!
